未来へのバトンタッチ

今アシストパワーの威力400くらい。

【S9最終6位】森の魔女ブリイー【ポケモンSV】

シグマです

シーズン9お疲れ様でした!

 

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構築経緯

レギュレーションDの覇権構築である「ディンカイサフゴパオカミウーラ系統」にある程度勝てないと話にならないので、今期はそこに出していける初手置きのポケモンを中心に考えていた。要素としてはサーフゴー以外にはフェアリーの通りが良いため、フェアリータイプかフェアリーテラス〇〇を中心に模索していた。色々試したものの勝率8割を叩き出せるほどの解答と呼べるポケモンは出せないまま時間が過ぎていった。
29日、いつものように案としてふと浮かんだ瞑想ブリムオンがパオウーラを筆頭に戦えるだけでなく、瞑想バトンタッチをイーユイに繋ぐことで重いサーフゴーを解決できれば意外といけるのではないかと感じたので、最終日に向けて考察することにした。
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前述の通り、バトン先にもなりスカーフを持つことでパオジアンを始め幅広く殴り合えるスカーフイーユイを採用した。また、サーフゴーの他にもハバタクカミが重いので、今期別の構築で考えていたドオーをそのまま採用した。ドオーを使う上で浮いているポケモンは必須であり他の面でもカイリューか水ロトムになるが、ブリムオンがステルスロックを撒かせない・瞑想バトンをカイリューに繋げばそのまま詰め筋になれると考えて龍舞羽休めカイリューを採用した。
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ブリムオンの選出率が高くなることが予測できることから、ステルスロックが撒かれていない状況が増えるのであれば襷枠を自然と組み込めて選出の幅が広がると考え、ドオーとも相性が良いパオジアンを採用した。最後に最低限テツノツツミとヘイラッシャに強くディンルーラッシャ+鋼にブリムオンと合わせて戦うことができて、鉢巻神速の一貫を切ることができる補完枠としてサーフゴーを採用して構築が完成した。
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単体解説

ブリムオン

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テラスタイプ:水
性 格:呑気
特 性:マジックミラー
実数値:163(244)-*-161(252+)-158(12)-123-30(個体値0)
持ち物:フィラのみ(1日0時までオボンのみ)
技構成:ドレインキッス / サイコショック / 瞑想 / バトンタッチ
〈調整〉
HB…意地水ウーラオスの鉢巻テラス水流連打をオボン込みで確定耐え(水流連打を受ける状況が持ち物とテラスで異なりすぎるため、回復量が多い混乱実の方が得)
  陽気パオジアンの氷柱落としを98.9%で二耐え(等倍ドレキの回復+きのみでもう一回耐える)
HD…臆病ハバタクカミのシャドーボールを15/16耐え
C…+1サイコショックでH4B44振りまでのハバタクカミを確定
  ドレインキッスでH252D4水ウーラオスを確定二発
S…後攻バトンタッチできるように最遅

本構築の軸。サーフゴーとハバタクカミを除き環境的に戦えるだけでなく、ステロを撒かせないことにより最強のカイリューとパオジアンを強く動かす役割も果たす。

また、特性により対ドヒドディンルーや対チオンジェン性能も極めて高く、サーフゴーと合わせて相手に攻めの選出を強制させることでノーマルテラスカイリューを通すことにも繋がった。マジックミラーは数ある壊れ特性の中でも最強寄りだが、実はトリックや呪いは効くので覚えておきたい。

基本的な戦い方だが、パオジアンをウーラオスを筆頭に対面的に勝つか、テラスを強要させながらドレキで回復→後攻バトンタッチでクッションとして扱うか、余裕がある対面で瞑想を積んで不利な相手がくるor回復が間に合わず次の攻撃で倒れてしまう時にバトンタッチでイーユイやカイリューに繋ぎ強く使うのが主に出来る事である。これらを出来る限り行えるように混乱実を持たせた。一方、初手サーフゴーやハバタクカミと対面してしまった際に引き先を用意する必要がある点やドレキに対面性能が半分依存しているためテラスを切られると充分な削りを行えない点が今回の型だと弱みである。

水テラスに関して、ヘビーボンバーや水流連打に耐性を付けるだけでなく、後投げサーフゴーに対して耐性を付けながら瞑想の起点にすることができる。また、HDヘイラッシャへのドレインキッスの最低回復量>=無振りヘイラッシャのウェーブタックルの最高ダメージ量なので、地割れが無ければヘイラッシャを詰める事も可能。

技はドレインキッスと瞑想は確定。サイコキネシスだとウーラオスやテツノツツミへの強力な削りとなるがハバタクカミを意識してサイコショックを、瞑想を引き継ぐだけでなく後攻対面操作として優秀なバトンタッチを採用した。単体で完結させるならバトンタッチをほっぺすりすりにすることで高耐久と合わせて必ず仕事ができるため、この技を活かして構築を組むことも選択肢ではある。

申し分ない耐久と特有の性能のお陰で使用率の低さからは考えられない活躍をしてくれた。

 

イーユイ

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テラスタイプ:フェアリー
性 格:控えめ
特 性:災いの霊
実数値:153(180)-*-106(44)-190(140+)-141(4)-138(140)
持ち物:拘りスカーフ
技構成:火炎放射 / 悪の波動 / オーバーヒート / テラバースト
〈調整〉
HB…意地キノガッサマッハパンチを確定耐え
  意地カイリューの+1テラス神速を15/16耐え
HD…控えめハバタクカミの眼鏡ムーンフォースを確定耐え
C…できるだけ高く

S…最速テツノツツミ抜き

サーフゴーに明確に強いポケモンの中でも、瞑想バトンの引き継ぎ先としても相性が良いポケモン。フェアリーテラバーストはウーラオスカイリュー・ディンルーに一貫しており、選出が絞れた状況であればまだタイプ受けしようと交代してくる相手を崩すことができる。そのため、二サイクル目までにこのポケモンを通しにいくのかある程度切り気味に扱うかの判断が求められた。

素早さに関して、対ランドロスは後述のカイリューのために型を判別できるように準速スカーフ以下に、対ウーラオスはドオーやテラスカイリューで充分立ち回ることができるため最低ラインに留めた。

ドオー

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テラスタイプ:ノーマル
性 格:慎重
特 性:貯水
実数値:237(252)-95-102(172)-*-144(84+)-40
持ち物:オボンのみ(1日0時まで黒いヘドロ)
技構成:地震 / 毒々 / ステルスロック / 自己再生
〈調整〉
HB…意地ディンルーの地震を確定耐え
HD…臆病テツノツツミのフリーズドライを確定二耐え

防御と特防振り分けの調整。

貯水に関して、選出画面でウーラオスを見ても臆することなく選出に組み込める点が一番の強みであり、ウーラオスとハバタクカミに後投げしてから毒々を回しにいくのが基本的な戦い方になる。それに加えてウーラオスの氷技の有無を確認できるため、他の構築で起きがちな「カイリューウーラオス対面の氷技割り切り」を無くすことに繋がった。

持ち物はオボンのみにすることでウーラオスの氷技を2回耐えるため、レギュDにおいては貯水だとオボンのみを推奨する。

ラスタルは積極的に切りたいわけではないため、貯水と合わせて増加していたイダイトウ♂を詰ませることができるノーマルで採用した。余談だが、今期暫くイダイトウを使っていたからわかるが、本当に何でも勝てるが故イダイトウ使いは非常に選出しがちなので、チオンジェンのような直接的な対策よりも見え難い対策の方が勝率を確保できるように感じた。

カイリュー

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テラスタイプ:ノーマル
性 格:意地っ張り
特 性:マルチスケイル
実数値:193(212)-189(140+)-131(124)-*-121(4)-104(28)
持ち物:食べ残し
技構成:神速 / 地震 / 龍の舞 / 羽休め
〈調整〉
A…テラス神速でB84パオジアンを98.8%で二発
     +1テラス神速でH252B4ウーラオスを確定二発
HB…意地霊獣ランドロスの蜻蛉返りをマルスケ時に15/16で食べ残しでマルスケ復活
  意地パオジアンのマルスケ時氷柱落とし+聖剣をテラス時に食べ残し込みで89.8%耐え

S…+2で最速テツノツツミ抜き

構成はよくあるものだが珍しい防御振り。

今期は増加していたランドロス入りにも勝つ必要があり、クリアチャームも試したが構築と噛み合っておらず、食べ残しで蜻蛉返りを受けられるように調整した方が汎用性を落とすことなく戦えることに気づいたため、防御に厚く振ることで対策とした。単純に物理全般との対面性能が向上し、神速を打てる回数や起点にできる状況が広がるため使用感は非常に良かった。

ただ、最低限の火力はあるが最低限しかないため、ドオーで削りを行ったり龍舞を積む回数が充分かどうかよく考える必要がある。

 

パオジアン

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テラスタイプ:ゴースト
性 格:意地っ張り
特 性:災いの剣
実数値:155-189(252+)-101(4)-*-85-187(252)
持ち物:気合いの襷
技構成:氷柱落とし / 噛み砕く / 聖なる剣 / 氷の礫
〈調整〉
後発から投げることが多くディンルーを意識する必要がないためAS振り切り

普通の襷。

パオジアンを使っていて舐めて居座ってくるサーフゴーが一定数おり、ブリムオンが誘う点からもそれを許さないために噛み砕く+意地っ張りで採用した。それに伴い、先制技を氷の礫にしてパオミラーやイーユイへの打点として聖なる剣を採用した。

氷の礫に関して、先制技で縛られる状況下において二種の先制技を考えた際に不意打ちを優先的に意識して選択してしまう点や先制技で狩られる対象である点により、先制技が絡む択が他の襷枠よりも発生しやすいのでそこを解消できる安定性は威力以上に評価している。

サーフゴー

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テラスタイプ:格闘
性 格:控えめ
特 性:黄金の身体
実数値:193(244)-*-137(172)-168-111-116(92)
持ち物:隠密マント
技構成:シャドーボール / テラバースト / 悪巧み / 自己再生
〈調整〉
HB…陽気パオジアンの氷柱落としをテラス時に確定二耐え
C…余り
S…最速ガチグマ抜きの113~115付近のカイリュー・サーフゴー意識

ディンルーヘイラッシャの裏にいるパオジアンイーユイ+チョッキ鋼に一貫するだけでなく、フリドラ等倍やパオジアンのテラバーストで切り返され難い耐性面も評価して今期は格闘テラスをシーズン通して使っていた。

格闘テラスで使用する際はハバタクカミやフェアリーテラバイーユイに切り返されてしまうため、他にフェアリーの一貫を切れて無理なく選出に組み込めるポケモンを採用する必要がある。今回は貯水ドオーが非常に選出しやすいポケモンであるため、積極的に崩しにいく選択を取ることができた。

選出

基本選出

①先発f:id:shigumaaa:20230902144946j:image 後発f:id:shigumaaa:20230902150110j:image+f:id:shigumaaa:20230902150113j:imageorf:id:shigumaaa:20230902145007j:image
②先発f:id:shigumaaa:20230902145007j:imageorf:id:shigumaaa:20230902145010j:image 後発f:id:shigumaaa:20230902150110j:image+f:id:shigumaaa:20230902150113j:image
③先発f:id:shigumaaa:20230902150113j:image 後発f:id:shigumaaa:20230902150110j:image+f:id:shigumaaa:20230902145007j:imageorf:id:shigumaaa:20230902145010j:image

基本的にこのどれかで戦う。①はブリムオンが六体全てにある程度戦えそうな場合、②と③はブリムオンが厳しい&イーユイやパオジアンの攻め駒を出さないと選出が纏まらない場合に使い分ける。ステロが撒かれ難いことを活かしてカイリューを通すことを目指しつつ削りやブリムオンドオーでの展開、パオイーユイでの詰めを狙う、ら

vsディンカイサフゴパオカミウーラ

先発f:id:shigumaaa:20230902144946j:image 後発f:id:shigumaaa:20230902145007j:imagef:id:shigumaaa:20230902145010j:image
殆どパオジアンか水ウーラオスから入られる。ドレキから入ることでテラスを切られても二耐えするため(鉢巻は無理)、ドレキ→後攻バトンタッチでイーユイを着地させてブリムオンをクッションとして扱いイーユイとパオジアンを通しにいく。ディンルー対面では瞑想スタートが安定であり、状況によってはテラスタルを切って荒らしながらバトンを繋ぐことを狙う。イーユイのフェアリーテラバが強力な勝ち筋ではあるもののパオジアンの霊テラスの詰めやブリムオンのテラスの判断が必要になる。初手ハバタクカミは気持ち出し辛くはあり一度も出されなかっただけで、正直なところやばい。

 

vsディンラッシャ

先発f:id:shigumaaa:20230902171215j:image 後発f:id:shigumaaa:20230902171142j:image@1

vsキョジオーン軸

先発f:id:shigumaaa:20230902171308j:image 後発f:id:shigumaaa:20230902171142j:image@1

前者はブリムオンが出しやすいためそれから展開、後者はキョジオの前でステルスロックを撒いてからサフゴを着地させて対戦を始めたいためこの二体。この構築を見てキョジオーン使いがどういう判断を下すかは正直わからないため、キョジオ入りには隠密サーフゴーを流石に投げるべきだと自分視点で考えて極力投げるようにしていた。

 

vsガチグマ入り

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ガチグマの圧で低速組を出したくないので対面的な動きを意識する。ドオーを選出できないため、ハバタクカミ入りにサーフゴーを投げれない点のみ注意。

 

vs初手テラスっぽい対面構築

先発f:id:shigumaaa:20230902145007j:image 後発f:id:shigumaaa:20230902150110j:imagef:id:shigumaaa:20230902150113j:image
初手カイリューを悪の波動+ノマテラ神速→神速で倒した後にノマテラカイリュー+ドオーでミミツツミやイダイトウと戦うことができる(飛行テラスを一旦読みするなら初手オバヒ→ノマテラ神速でステロ圏内に入るため、2回目でミミッキュに引かれても楽になる)。悪ウーラオスのみきついため選出画面で感じ取ろう。

 

結果

S9シングル最終6位 最高レート2196最終レート2173

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終戦負けてしまい一位を逃してしまったので、また修行してきます。
今期こそはディンカイサフゴパオカミウーラに対して解答を見つけたいです。


Youtubeにて今回の構築の動画も投稿する予定なので、よければそちらも視聴していただけると嬉しいです!

www.youtube.com



ここまで読んでいただきありがとうございました!

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X:@zenchino115